毎年9月20日からの一週間は「動物愛護週間」。
この期間は各地で動物愛護に関する行事が増えます。
でも、だからと言って、具体的に何をすればいいの?
という方も多いはず。
大丈夫、ちょっとした心がけで、いつもより充実した“動物愛護”ウィークを過ごすことができます。
そもそも「動物愛護週間」って何?
動物愛護週間は単なる季節イベントではなく、きちんと法律で定められたものです。
「ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるようにするため、動物愛護週間を設ける。」(動物愛護管理法 第4条)
具体的には、環境省主導の下、優秀作品には環境大臣賞が贈られる「動物愛護週間ポスター」の募集や、動物愛護週間中央行事実行委員会事務局が各関係団体と連携しながら開催する「動物愛護週間中央行事どうぶつ愛護フェスティバル」、動物愛護とその適正な管理の推進に関し、顕著な功績のあった者(団体を含む)の功績を讃える「動物愛護管理功労者表彰」が行われます。
つまり、ペットの適正飼育や動物全般への愛護について、国民が関心を持ち理解を深めるために、国主導で普及活動を行う法律で定められた期間というわけです。
意外に古い歴史
動物愛護週間の歴史は古く、1915年にアメリカ動物愛護協会が「動物を愛し、動物と人間の絆を強める」ことを目的として定めた記念週間がその始まりです。
日本では1927年に初めて動物愛護週間に関する催しが行われました。
現在の形で法律に定められたのは1974年のこと。
啓蒙と普及を目指した「○○週間」「○○ウィーク」というものはよくありますが、法律で規定されている特別週間は珍しく、動物愛護がそれだけ私たちにとって大切であることがうかがえます。
イベントに参加してみる
ペットに関するイベントは動物愛護週間に限らず年中いろいろなところで行われていますが、特にこの期間は、関係団体や企業が積極的に様々なイベントやキャンペーンを行います。
動物愛護週間中央行事 どうぶつ愛護フェスティバル
■屋外会場(屋外ステージ、各種ブースでの催し)
▶︎日時:平成29年9月23日(土)11:00~16:00
▶︎会場:上野恩賜公園内(噴水池前広場・上野動物園)
▶︎テーマ:「ペットも守ろう!防災対策」
▶︎主な催し:動物愛護セレモニー、ふれあい方教室、〇×クイズ大会、犬のしつけ方教室、自分で出来るペットの応急処置、動物愛護週間ポスターコンクール入賞作品展示、各種ブース、お絵描きコーナー、アニマルフォトスタジオ、スタンプラリー など
■屋内会場(動物愛護表彰式・講演会)
▶︎日時:平成29年9月24日(日)13:00~16:30(受付開始12:00予定)
▶︎会場:東京国立博物館・平成館講堂(〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9)
▶︎動物愛護表彰式:
動物愛護週間ポスターコンクール、動物児童文学コンクール、動物愛護標語コンクール、ペット写真コンクール、動物愛護キャッチコピーコンクール)
▶︎動物愛護講演・パネルディスカッション:
☆13:00〜16:30
☆テーマ:「ペットの防災対策」
☆講師:平井潤子氏(NPO法人アナイス代表/東京都獣医師会事務局長)
☆パネリスト:青木貢一氏(一般財団法人ペット災害対策推進協会理事長)、江口ともみ氏(タレント/愛玩動物飼養管理士1級)、平井潤子氏(NPO法人アナイス代表/東京都獣医師会事務局長)、矢崎潤氏(しつけインストラクター)
☆参加無料(事前申し込み制)
☆動物愛護講演会のお申込み・お問い合わせ先:
・公益社団法人日本動物福祉協会 03-6455-7733
・http://jaws.or.jp/ セミナー・イベント情報
・9月22日(金)正午締め切り
動物愛護週間中央行事実行委員会 http://www.doubutsuaigo.net
動物愛護週間の、いわばオフィシャル行事である「どうぶつ愛護フェスティバル」。
民間のペットイベントとは少し趣が異なりますが、愛犬を連れて上野公園へのお散歩がてら参加するのにぴったりです。
この他にも全国で様々なイベントが開催されます。
ペットイベントが初めてという方や、愛護系の集まりは敷居が高くて苦手という方も、動物愛護週間をきっかけに思い切って参加してみてはいかがでしょうか。
普段読まない本を読んでみる
読書の秋ということもあり、動物愛護週間に集中的に動物に関する本を読むのもオススメです。
動物愛護にまつわる本は悲しい内容や残酷な事実、辛いテーマのものが多いので苦手という愛犬家もいらっしゃることでしょう。
でも、そこは動物愛護週間。普段手に取らない本だからこそ、思い切って読んでみるいい機会です。
この期間にペットや動物に関する特設コーナーを設ける書店もあります。前から読んでみたかったけど読めなかった本、ふと目に留まった本をぜひこの機会に手に取ってみてください。
数多くあるペット・動物愛護に関する本の中で今回for Blissがお勧めする本を1冊ご紹介します。
『Wauschwitz ワウシュヴィッツ』吉川愛歩:文/矢原由布子:絵(無双舎)
絵本で、直接的な表現や説明は一切ありませんが、捨てられた犬と殺処分のこと、犬という動物の健気さがずっしりと重く伝わってきます。
愛犬家であれば涙なしには読めませんが、最後のシーンには希望があり、同時に読者も強く共感できることでしょう。
お子さんと一緒に読むこともお勧めします。実際、この絵本を読み聞かせの教材に使用している動物愛護団体もあります。
何よりも、身近な動物を慈しむ
動物愛護週間の骨子「命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深める」ために一番大切なのは、まずは愛犬の存在に感謝することではないでしょうか。
愛犬家の皆さんは普段から当然のように愛犬を可愛がっていることと思いますが、もう一度その存在のありがたさを思い出し慈しむ。
愛犬との当たり前の日常に感謝する。
忙しくてお世話が足りていないと思ったら、せめてこの一週間は愛犬との時間を多めにとる。いつもよりお散歩コースを長くする。
美味しいゴハンをあげる。
写真を多めに撮る。
そんなちょっとした“いつもと違う一週間”が、自分の愛犬のことはもちろん、他人のペットや動物についての思いやりに繋がっていくのではないでしょうか。