2017年2月2日から5日までの4日間、幕張メッセで行われた「ジャパンキャンピングカーショー 2017」。300台以上のキャンピングカーが集結するアジア最大規模のキャンピングカーの展示会を、“ペットとクルマの関係”の視点からリポートします。
沸騰中! キャンピングカー市場
キャンピングカーといえば、バスかトレーラーのような巨大な車両にベッドから収納、ミニキッチン、トイレやシャワーまで完備されている豪華なクルマのイメージが強いですが、実は多くのキャンピングカーが普通免許で運転でき、最近では、ワゴンタイプの軽自動車と変わらないようなコンパクトなタイプが人気を集めているそうです。
一部のアウトドア好きな人たちだけの“夢のクルマ”であったキャンピングカーですが、定年後も様々な趣味や生き甲斐に時間とお金を使う、いわゆる“アクティブシニア”といわれている層が、新たな趣味としてキャンピングカーの魅力の虜になるケースが増えているとのことです。
会場はワンちゃんでいっぱい!
注目すべきは、このキャンピングカーショーは“ペット同伴可”の展示会だということ。
実は、キャンピングカーとペット(特にワンちゃん)の関係は深く、キャンピングカーの所有者のなんと6割が愛犬家とのことです。
確かに、筆者の周りでもボーダーコリーやゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、エアデールテリア、ワイマラナーなどの大型犬や、ジャックラッセルテリアのような活動的なワンちゃんの飼い主さんには、愛犬を連れてのアウトドアやドライブ、クルマでの長距離旅行を楽しむアクティブな方が多い印象があります。
大型犬に限らず、会場でお話を伺った60代のご夫婦は、毎週末愛犬のシーズー2匹を連れてドライブを楽しんでいるそうで、今年はいよいよキャンピングカーの購入を検討している、とのことでした。
今年はペットも主役!
そして、今年のキャンピングカーショーの大きな特徴は、「PEACE LIFE PEACE PET」と題して、ペットに関する展示ゾーンが独立・拡大して設けられたことです。
ペット関連ゾーンはさらに「ペット旅」「ペットとの出会い」「ペット & 防災」の3つのエリアに分かれ、それぞれのジャンルのプロフェッショナルや専門団体が、ステージでのトークショーとあわせ、趣向を凝らした展示でその意義や魅力をアピールしていました。
ペットと一緒に楽しむ旅行
「ペット旅」エリアでは、ペットを乗せることを前提としたレンタルキャンピングカーの展示のほか、ワンちゃん用シートベルトなどの車内便利グッズが紹介されていました。
驚いたのは、ペット同伴可の宿泊施設のパンフレットの数です。軽井沢や那須、伊豆高原などのリゾート地をはじめ高級温泉旅館など、ワンちゃんや猫ちゃんを連れて宿泊できる施設が予想以上にありました。
ペット同伴可の宿の情報をまとめたサイト「ペット宿ドットコム」を運営する株式会社ぐらんぱうの藤野宇一郎さんは、「夫婦で、家族で。キャンピングカーで愛犬と一緒に旅をする、この楽しさをもっともっと多くの人に知ってほしい」「ペット同伴可の旅行が日本で当たり前になってほしい」と、ステージでのトークショーで熱く語ります。
ペット同伴可をPRポイントにする宿泊施設も増えており、その情報が多くの飼い主さん、旅行者に伝わるよう、ペット同伴可宿泊施設のマップを作る観光地も出てきているとのこと。こうした流れが全国的になれば、「ペット同伴」という形態に理解が広まり、災害の際にいつも問題になる「ペット同行避難」の理解も深まるのでは、というお話も出ました。